【刈羽村】農×〇〇で、新しい農村づくりプロジェクト|チャレンジ新潟2023 DEMODAY

※本記事は、原則全文書き起こしとなりますが、イベントや話者の意図が一層伝わるように、一部(事務連絡、言い淀み、繰り返しなど)編集を加えております。 ※記事内の肩書などは、イベント当時のものとなります。

刈羽村 産業政策課 小林 氏(以下、刈羽村 小林):それでは刈羽村からチャレンジ新潟の報告をさせていただきます。刈羽村は新潟県の中越地方に位置している市町村です。人口は約4,300人ということでかなり小さい村となっております。村内の地理的な特徴として、海側西側に砂丘地があります。中央は平坦地となっていて、田んぼなどが広がっています。東側の方は中山間地で、かなり山あいの地形となっております。

そうした中で、西側の砂丘地では、約170年前の江戸時代から、特産品の「砂丘桃」が生産されてきております。また過去を振り返ってみると、砂丘桃だけではなく、様々な農産物が砂丘地で生産されてきたという歴史もあります。

皆さんご存知の通り、刈羽村には原子力発電所が立地しており、昭和44年刈谷村議会が原発誘致を決議したという過去もあります。それ以前は、村内で油田が築かれていて、生産量としては大正期に黄金時代を迎えたということで、刈羽村は農業とエネルギーと共に歩んできた村と言えると思います。

今回チャレンジ新潟に参加するにあたって、地域の課題というものを考えました。

一つは、特産品砂丘桃の衰退ということで、生産者の高齢化や減少により、かなり生産量も伸び悩んでいる、あるいは減少している部分があるという点です。また過去にはいろいろな農産物が生産された砂丘地も、今は耕作放棄地となり、山林原野化をして、あまり活用されていないという状況があります。

またそれらも含めてなんですが、地域の魅力が全体的に低下して、若者に選ばれない村になってしまっている。魅力が低下して若者が減少して、またさらなる魅力が低下していくという負のスパイラルに陥っているという状況です。

村としては令和4年に作った「刈羽村農村ビジョン」というもので、新しい農村づくりというものをスタートしております。農村の良さを生かして、地域の魅力を創造していこうというようなプロジェクトで、今回はそうした農村ビジョンというものを一つテーマとして掲げて取り組みを進めてきました。

チャレンジ新潟では、おかげさまで10社の企業の方々とマッチングをすることができまして、うち8社と面談を実施させていただきました。そのうち短期的なアクションにつながった企業が3社、長期的アクションにつながった企業が2社ということで、いろいろな企業とつながりを作ることができました。

具体的なアクションの事例としましては、Blue Kettle合同会社様と、砂丘桃のブランド化での連携や、キヤノンイメージングシステムズ株式会社様と、砂丘桃の渋みを非破壊かつ簡便に計測する測定機器や、農村ビジョンとは関係ない部分での、遊歩道の利用者数を把握する安価なカウンターの研究開発といったご相談をさせていただいております。

今回たくさんの企業とつながることで、AIやIoTなど先端技術を活用したビジネスの話を聞くことができて、村としてもそういった新しい領域に取り組む企業の勢いを感じることで、非常に刺激を受けましたし、そうした企業と村内事業者を結びつけることで、新しいビジネスの可能性を広げられたかなと考えております。刈羽村の発表は以上です。ありがとうございました。

Publink 栫井:刈羽村様でございました。砂丘桃、私も食べましたが、非常に美味しかったです。スポーツにも力を入れていらっしゃいます。続きまして、津南町さんになります。