飯田市 根羽村:南信州の里山を守る竹林整備及び竹資源活用商品の開発|チャレンジナガノ2.0 2024 DEMODAY #6-8

長野県が主催(運営事務局:株式会社Publink)する、長野県内の市町村が抱える課題を、多様な企業とのオープンイノベーションによって解決する取り組み「チャレンジナガノ2.0」。

R3〜R6の4年間累計で594件の応募があり、288件のマッチングが成立しました。そして、地場産品のマーケティングや公共交通、六次産業化など、すでにプロジェクト化実績が出ているとともに、様々な分野で多くのプロジェクトが事業化に向けて進んでいます。
2025年2月28日に開催された『チャレンジナガノ2.0 2024 DEMODAY』の様子をレポートしていきます。

※本記事は、原則全文書き起こしとなりますが、イベントや話者の意図が一層伝わるように、一部(事務連絡、言い淀み、繰り返しなど)編集を加えております。
※記事内の肩書などは、イベント当時のものとなります。

飯田市 根羽村:南信州の里山を守る竹林整備及び竹資源活用商品の開発

飯田市 結いターン移住定住推進課 小原 氏(以下、飯田市 小原)
それでは、飯田市の小原から、根羽村さんと根羽村森林組合さんと一緒に取り組んだ、竹林整備と竹資源の商品開発というテーマについて、紹介させていただきます。


飯田市 小原:
飯田市の紹介は、前半の2人にやっていただいたので、ここでは割愛させていただきます。今回、なぜ竹をテーマにさせていただいたかと申しますと、現在飯田市もそうですし、根羽村さんもそうですし、長野県の南部の「南信州」という地域全体に竹林が拡大しているという課題がございます。

昔は、人々の生活や農業に竹はすごく寄与していた素材なんですけれども、プラスチック製品の普及や外国産の竹の子の輸入によって、どんどん利用されなくなっています。

しかし、竹という植物自体は、繁殖力が強く、再生速度も早いものですので、地下茎を伸ばして、空き家や道路などにどんどん勢力を拡大していく植物です。

このまま放置すると、南信州の里山一体が竹だらけになってしまう可能性もあります。

飯田市 小原:
そんな竹林に対抗するために、今何をやっていくべきか根羽村さんと話し合う中で、まずは竹林整備を進めていきたい。ただ、竹林整備をやりましょうと言ってもなかなか進まないので、環境教育や企業の研修で活用できないか、そういった部分を一緒に研究していただける企業を探しました。

2つ目に、竹を食材として見立てて、新たな商品開発をして頂ける企業を募集しました。今現在国産メンマを作っているのですが、メンマという枠にとらわれず、竹を食材に展開できないかと提案、課題設定を行いました。

しかし、非常にニッチなテーマでしたので、なかなかマッチングする企業さんはなかったのですが、いくつかお話しする中でとても面白いと思った企業さんをご紹介します。

飯田市 小原:
バンブーぺイブ協会様という企業様で、竹を細かく粉砕した竹チップを、抑草・除草のために使用している事業を行っています。

行政としても毎年多額の予算を草刈りに費やしているので、その課題と困っている竹をうまく活用できるかなと思い、こちらはすごく面白いと思いました。

飯田市 小原:
また、長野県様の提案で、チャレンジナガノとは別に紹介いただいた地元企業様で、農業で課題を感じていた企業様が、土壌改良で竹を活用できないかという話で、一緒にやっていこうという方向になっています。

飯田市 小原:
今回このチャレンジナガノに参加して感じた点としまして、私たち飯田市単独で課題に取り組むことは今まで何度もありましたが、根羽村さんや周辺の自治体間でも同じ課題認識を持って繋がれたのは非常に大きかったと思います。

また、長野県の職員さんをはじめとして、色々な方々が竹というテーマにアンテナを張ってくださって、様々な繋がりを広げてくださったのが、チャレンジナガノの大きなメリットだと思います。

そういう意味では、周りにも相談できる関係性ができたり、一緒に取り組んでいけるパートナーができたのが、今回チャレンジナガノに参加して得たことだと思います。

竹はすぐに解決できる課題ではありませんが、これを面白がりながら素材として使っていける方法を探っていければなと思っております。以上で飯田市の紹介を終わります。

Publink 栫井:
どうもありがとうございました。では、市町村様からのプレゼンはラストになります。辰野町様、どうぞお願いします。

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